
株式会社 岩田屋三越
総務 経営企画部 業務 システム 担当長 満田様
株式会社 三越伊勢丹ビジネス・サポート
店舗業務部 地域店担当 岩田屋三越 マネージャー 山内様
岩田屋三越の物流機能の中核をになうパートナー

株式会社 岩田屋三越 総務 経営企画部 業務 システム 担当長 満田様
貴社の事業内容や沿革について、簡単にご紹介いただけますか?
岩田屋三越は、福岡市天神地区や久留米市に百貨店を展開しております。そのほか「岩田屋サロン」として、郊外やショッピングモールの中に13の店舗を構えております。
2010年に株式会社岩田屋と、株式会社福岡三越が経営統合し「株式会社岩田屋三越」となりました。
現在、当社(西久大運輸倉庫)に依頼いただいている業務を簡単に教えていただけますか?
西久大運輸倉庫さんには、当社(岩田屋三越)の物流機能の中核をになっていただいております。
具体的には、商品センター機能として各仕入先から入荷する商品の受け入れから店舗別の仕分け、本店・久留米店・福岡三越・郊外13店舗ある岩田屋サロンへのピストン輸送を西久大運輸倉庫さんのトラックで行っていただいております。
また、商品・資材・備品の一時保管や、高級家具などの梱包・包装から納品までの一貫した物流に加え、お中元・お歳暮などのギフト対応において、伝票発行・包装・出荷作業工程を西久大運輸倉庫さんにご支援いただいております。
「岩田屋のれん」においては、西久大運輸倉庫さんと久留米地区でのお取組がございました。2002年以降に、自社や複数の会社で行っていた物流運営を再編成する中で、西久大運輸倉庫さんへの一本化へ舵を切り始めました。
オールインワンの物流パートナーシップ

打ち合わせの様子(岩田屋三越 担当長 満田様〈左〉と、当社 執行役員 山岡〈右〉)
物流を西久大運輸倉庫に一本化される前は、どのような課題をお持ちでしたか?
以前は自社の物流拠点が福岡市内に複数あり、自社運営していたため、商品の振り分け、ストック、梱包などの専門知識を社内で維持し続けることが、大きな負担でした。また、ピストン輸送は別の輸送会社A社に、ストックは倉庫会社B社、C社に、というように物流機能が分散していたことで管理コストがかさんでおりました。
また、2010年に岩田屋と福岡三越が経営統合したことで、さらなる物流拠点の集約が課題となっておりました。
「ワンストップで任せられる物流パートナー」は、そのタイミングにおいても不可欠だったのだと思います。
数ある物流会社の中から、西久大運輸倉庫をパートナーとして選んでいただいた理由を教えて下さい
もともと、「岩田屋のれん」では久留米店の物流運営でお世話になっており、長年の取引による信頼関係がありました。
そのような中で、特に決め手となったのは、倉庫機能から店舗間輸送・ギフト包装までをオールインワンで提供いただける最良のパートナーだったということです。
2010年に岩田屋と福岡三越が統合した際も、物流機能の統合を西久大運輸倉庫さんにお願いすることで、複雑な物流体制をシンプルに整理することができました。
また、グループの物流会社である三越伊勢丹ビジネスサポートとの三者協業も進めやすかったことも大きな理由です。
本業リソースへの集中を実現した、物流アウトソーシング戦略
実際に西久大運輸倉庫と取引を始められてからはいかがでしたか?
最も印象的だったのは、お願いした業務だけでなく、現場目線での改善提案を積極的にしてくださることです。
多の津商品センターの事務所の隣に西久大運輸倉庫さんの営業所があるため、物理的な距離も近く、コミュニケーションを密に取ることができております。
例えば、センターの入出庫に関して現場でしか見えない課題を見つけていただき、全体的な効率化のためのアドバイスをいただけます。特にお中元やお歳暮など期限が限られている繁忙期の業務では、効率化のための提案を積極的にしていただいております。
お中元・お歳暮期のアルバイトさんも8割以上がリピーターで、経験を生かした効率化アイデアを西久大運輸倉庫さんから提案いただいております。現場スタッフが、当社の目線でサービスレベル向上に取り組んでいただいております。課題を一緒になって解決できる距離感が最大の魅力だと感じております。
物流のワンストップ化から約20年が経ち、具体的にどのような成果がありましたか?
最大の成果は、物流に関する人的リソースと施設コストを最小化し、百貨店としての本業に集中できるようになったことです。
また、時代の変遷とともに売れる商品も変わってきています。以前は衣料品やギフトが中心でしたが、現在は海外ラグジュアリーブランドの高級時計や宝飾品、高級家具へとシフトしております。
それに合わせて必要な物流や倉庫のあり方も変化していますが、西久大運輸倉庫さんとは常に相談しながら対応を続けていただいております。
例えば、高級靴や日本酒など品質維持が重要な商品のために温湿度管理ができる倉庫環境を用意していただきました。
このように、日々変化する商品の保管・物流方法を一緒に考えていただけることは大きな強みです。
このような取り組みを通じて、段階的に依頼する業務の領域を拡大していくことで、当社としては、より専門的な百貨店の業務に集中することができております。
百貨店の枠を超えた新しいサービスを、二人三脚で形に
想定していなかった期待以上の効果やメリットはありましたか?
通常、業務委託先の会社は依頼したことをこなすだけというのが一般的ですが、西久大運輸倉庫さんは常に一歩先を行く提案をしてくださいます。
新たな取り組みに向けて、話し合いを重ね、スピーディに実現する。
両社で良い物流を創り上げていくパートナーシップが築けていることが最大のメリットです。
この関係性により、時代とともに変化する当社のビジネスに対して、柔軟な物流体制を構築できていると考えております。
今後、当社(西久大運輸倉庫)に期待されることはありますか?
まず挙げられるのはサステナビリティへの取り組みです。
店舗間輸送を行うトラックのCO2削減に向けて、環境に配慮した車輌への転換など、政府目標達成に向けた取り組みを一緒に進めていきたいと考えております。
また、百貨店を取り巻く環境も大きく変化しており、従来の商品を売るだけでなく、お客さまに包装、預かり、お届けなど、求められるサービス自体を提供するビジネスモデルへの転換が求められています。
豊かな暮らしをお求めになるお客さまや海外からのお客さまへ、多様なニーズに合わせた新しいサービス開発を西久大運輸倉庫さんと協業で進めていきたいと考えております。
百貨店の枠を超えた新たなビジネスモデルの創出に向けて、物流のプロフェッショナルとしての知見をぜひ活かしていただければと期待しております。