
株式会社 木村グループ本社
代表取締役社長 木村様
株式会社 木村
製造事業本部 流通営業室 室長 兼
卸売事業本部 菓子事業部CC田崎店 店長 大柿様
自社物流だけでは解決できない課題が山積していた

株式会社木村 代表取締役社長 木村様
まず、御社の事業内容について教えてください。
株式会社木村は1954年にあられの製造会社として創業し、現在は「製造事業」と「卸売事業」を主軸に事業を展開しております。製造事業では米菓、和菓子、洋菓子を手がけており、厳選された材料を使用して、美味しさをそのままお客様にお届けすることを心がけております。
また、グループ会社の「木村グループ」では、製造、卸売に加えて物流事業も行っており、「食」を中心として「くらし」全般を支える事業を展開しております。
企業理念として「私たちは誠実さを第一に、『日々の豊かな”くらし”を創る』ことに挑戦し、地域社会に貢献します」を掲げており、全従業員が誠実に取引先様や消費者様に対して事業に取り組むことを何よりも大切にしております。
当社(西久大運輸倉庫)とお取引を始める前は、どのような課題をお持ちでしたか?
大きく分けて3つの課題がありました。
まず配送エリアの問題です。
自社物流は九州内が中心で、岡山・広島にも拠点はあるものの、中四国までが限界でした。
製造部門としては離島を除く全国、特に東北まで商品を届けたいという想いがありましたが、現行の物流網では対応が難しく、不安を抱えていました。
次にコスト面の問題です。
弊社の商品は1個口あたり700~800グラムと軽量ですが、路線便の契約では容積換算で8~10キロ相当として計算されるため、実際の重量に比べて運賃が高く設定される傾向にあります。
商品の販売価格と同額の物流費がかかる納品先も発生しておりました。
最後に、取引先への対応の問題です。
大口のご注文でも4トン車で充分な出荷量ではありますが、遠方ですと4トン車は手配が難しく10トン車をチャーター手配して積載率が低い状況でした。
またお取引先様の入庫時間の制約等にお応えができず納品に難航するケースもありました。
商談開始からわずか3日で輸送を実施。想定を超えるスピード感

流通営業室 室長 大柿様〈左〉と、株式会社木村 代表取締役社長 木村様〈中央〉と、当社熊本通運営業所 所長 高尾〈右〉
弊社へのご相談や導入を検討された経緯・きっかけを教えてください。
2023年4月、グループ会社の「物流春日」からの紹介が西久大運輸倉庫さんとのご縁の始まりでした。トラック輸送だけでなく、鉄道輸送も手がけているという点に大きな可能性を感じ、すぐに商談をお願いしました。
当時、私は物流に関してほとんど知識がありませんでしたが、高尾さんが鉄道輸送の仕組みについてとても分かりやすくご説明くださり、鉄道の持つ可能性を具体的に理解することができました。
取引開始時の感想や印象的なエピソードがあればお聞かせください。
特に印象的だったのは、導入までのスピード感です。
今回の鉄道輸送の導入にあたっては、一定の条件下で適用される特別な手続きも含まれており、通常は2〜3か月ほどかかると事前に伺っていました。
そのため、当社としてもある程度の準備期間を想定していたのが正直なところです。
しかし、当社からの情報提供に対し、西久大運輸倉庫さんが迅速にご対応くださり、関係各所との調整も一気に進めていただいた結果、紹介からわずか3日後には輸送の実施に至りました。
課題の緊急性をご理解いただき、想定をはるかに上回るスピードで導入が進み、社内でも導入スピードに対して驚きの声が上がりました。心より感謝しております。
困難な要望にも「できない」ではなく「解決策」を。物流を止めない体制が整い、販路拡大へ。
店舗での製品説明の様子
お取引開始後の対応や、担当者とのやり取りについてはいかがでしょうか?
受付窓口のご担当者のご対応が非常に迅速で、毎回の集荷依頼にも柔軟にご対応いただいています。
仮にコンテナが確保できない場合でも、すぐに代替手段をご提案くださるので、物流を止めることがありません。
この「物流を止めない」という点は、製造業にとって極めて重要で、大きなメリットを感じております。
また、西久大運輸倉庫さんのスタイルとして、まず「できない」とは言わず、「どうすればできるか」を徹底して考えてくださる姿勢に、強い信頼を感じています。
弊社サービス導入後、もともとお持ちだった課題はどのように変化・改善されましたか?
まず、販路拡大の基盤が整いました。
これまでは本州での物流体制に不安があったため、九州以外での営業活動を強化できずにいました。九州ではほとんどの取引先との関係が確立されていますが、本州ではまだまだ未開拓のお取引先が多くございます。
物流の課題が解決されたことで、この最初のハードルをクリアでき、これから本格的にエリア拡大を進めていける状況になりました。
次に、困難とされる納品先への対応が可能になりました。JR貨物のコンテナでの荷下ろしを嫌がるお取引先もございますが、西久大運輸倉庫さんの担当者も一緒になって粘り強く交渉いただき、コンテナ納品を実現してくださいました。
特に印象的だったのは、他メーカーでも困難とされていたセンターでの事例です。そこでは時間帯別に納入する物流企業を分散するという提案をしていただくことで、搬入を可能にしました。
4万〜8万ピースを同日に納入する必要があるという、物流の難度が高い案件でも難なく対応しいただいております。
コスト面以外の保管メリットなど、鉄道輸送のメリットは非常に大きい
コスト面や倉庫運営面での効果はいかがですか?
JR貨物の「発着5日間無料」サービスを最大限活用させていただいています。
弊社の製造工場の倉庫はそれほど大きくないため、製造したものを準備して早めに集荷していただき、コンテナ内での仮置きを活用しています。
これにより、自社倉庫で保管する量を大幅に減らすことができ、保管スペースの有効活用が実現できています。
また、断熱コンテナを常に準備していただいているおかげで、外気温の影響を受けることなく、商品への影響を心配することなくコンテナ内での保管体制が整いました。
鉄道輸送によるコスト削減だけでなく、このような付随的なメリットも非常に大きいと感じています。
このサービスについては、当社ではこのサービスを認識しておらず、高尾さんからのご提案で初めて知りました。
制度そのものだけでなく、実務としてどう使えば効果的かというところまで踏み込んだご提案で、ここまで運用できているのは、サービスに精通されているからこそだと感じています。
その他に予想していなかった効果や新たなメリットはありましたか?
鉄道輸送に関する理解が深まり輸送手段を増やすことができたのは大きな収穫でした。社内にはグループの物流会社もありますが、鉄道輸送についてはこれまで知識がありませんでした。
発注者側として、私自身だけでなく部下も知識を身につけて鉄道輸送の発注ができるようになったので、他の部門にも横展開できないか検討しているところです。
現在の製造工場に加えて、人吉工場での物流についても今後検討していきたいと思っております。
自社の課題解決だけではなく、取引先メーカーの物流課題も一緒に取り組んでいきたい
今後、当社(西久大運輸倉庫)に期待されることを教えてください。
何よりも、西久大運輸倉庫さんとであれば、これから仕掛ける営業活動に対して、物流として「できること」と「できないこと」を明確にし、迅速にご判断をいただけると考えております。
そうすることで、営業戦略を効率的に立てることができます。
また、弊社は卸事業も行っておりますので、物流でお困りのメーカー様に御社をご紹介し、メーカー様のサポートもご提案できればと考えております。
多くのメーカー様が弊社と同様の課題を抱えておられます。そこで、西久大運輸倉庫さんの物流力を活かせば、それらの課題も同様に解決できるはずです。
最後に、当社(西久大運輸倉庫)と取引を検討している企業様にメッセージをお願いします。
鉄道輸送をご検討中で、依頼先をお探しの企業様にぜひお伝えしたいのですが、
西久大運輸倉庫さんの最大の特徴は「できない理由」ではなく「できる方法」を一緒に考えてくださる、その伴走姿勢にあると私たちは感じています。
実際に、私たち自身もその姿勢に大きな信頼を寄せ、導入を決めるに至りました。
製造業にとって物流は事業の生命線ともいえる存在ですが、西久大運輸倉庫さんであれば安心して任せられると確信できたことが、導入を決めた大きな要因となりました。
また、JR貨物さんとの連携体制がしっかりと整っている点も、安心感につながる大きな魅力です。
トラック輸送だけでは解決できなかった課題も、鉄道輸送を組み合わせることで道筋が見える──私たちはその効果を実感しています。
物流の次の一手を模索されている企業様には、一度ご相談いただくことをおすすめします。