2020年12月17日
Arrival Notice記載のチャージについて、今回は日本到着後の費用について簡単に説明していきます。 前回紹介したチャージ①も含めて、船会社によって項目の名称が異なることも多いため、 初めてArrival Noticeを見るときは内容の把握に時間がかかるかもしれません。 また日本に貨物が到着する前日くらいにArrival Noticeは届くので、 その時に初めて請求されているチャージ項目を見ることも少なくないかと思います。
貨物の引き取りを急ぐ中、慣れていないときはなかなかチャージ内容を
その時点から確認するのは難しいかもしれません。
そのような事態を防ぐためにチャージ内容については事前に確認しておくことをお勧め致します^^
THC(Terminal Handling Charge/ティーエイチシー) ”2020.1.1より適用”
コンテナヤード内で船会社がコンテナを取り扱う際に発生する作業料で、
ECHC(Empty Container Handling Charge)、CHC(Container Handling Charge)とも呼ばれます。
CFS CHARGE ”2020.1.1より適用”
CFSとはコンテナフレイトステーションの略で、混載(LCL)貨物を扱う倉庫のことです。
このCFSでの荷捌きや取扱作料をCFS CHARGEと言います。
他の輸入者との貨物と一緒に積載した貨物をコンテナから卸して仕分けするような作業が含まれます。
DOC Fee(Documentation Fee/ドックフィー)”2020.1.1より適用”
船会社が荷主に対して請求するB/L(船荷証券)など書類を発行する手数料です。
D/O Fee(ディーオーフィー)”2020.1.1より適用”
D/O(デリバリー・オーダー)の略で、船会社が貨物の引き渡しをCYオペレータ、
CFSオペレータに指示する手数料です。
IMP(Import Service)”2020.1.1より適用”
コンテナ洗浄や修理、保守に係る費用を補填するための費用で、船会社MAERSKのArrival Notice
に記載されることがあります。
Empty Container Administration Fee”2020.1.1より適用”
輸入返却コンテナの日本での管理費の一部で、船社MSCのArrival Notice
に記載されることがあります。
2020年11月25日
Arrival Noticeに記載してあるチャージ(支払項目)は省略して記載されていることが多いので、
何の費用が発生しているのか分かりにくいことがとても多いですね。
しかも同じ内容でも船会社によって言い方が変わったり、新しいチャージが新設されたり。。
今回は、よく登場するチャージの名称を紹介していきたいと思います^^
項目が多いので日本に到着する前に発生する費用を今回は紹介していきます。
O/F(OCEAN FREIGHT/オーシャンフレイト) (海上運賃)
基本的な海上運賃。通常この金額に下記のような費用が別途請求されます。
BAF(Bunker Adjustment Factor/バフ)(燃料割増料・燃油サーチャージ)
船会社によって呼び名が異なることがあり、EBS (Emergency Bunker Surcharge)、
FAF (Fuel Adjustment Factor/ファフ)もよく使用されます。
飛行機に乗るときにも登場する燃油サーチャージですね。
LSS (Low Sulphur Fuel Surcharge) ”2020.1.1より適用”
ISOCC(IMO SOx Compliance Charge)と記載されることもあります。
船の運航に使用する重油から排出される硫黄酸化物(SOx)を減らして、環境への負荷を
軽減させることを目的とした費用です。
Peak Season Surcharge(ピークシーズン割増料)
季節的に貨物量が増え、混みあっている時期に追加的に適用される費用です。
CAF(通貨変動割増料金)(Currency Adjustment Factor/カフ)
為替の変動によっておこる損失を補填するために適用される費用です。
円高によって発生する損失補填料金はYAS(Yen Appreciation Surcharge/ヤス)の記載が
されることもあります。
CAC(CONTAINER ADMINISTRATION CHARGE)
コンテナの長期的な保守業務に必要な費用です。
類似の費用として、CMC(Container Management Charge)、
EQMC (Equipment Management Charge)、IP(INSPECTION FEE)があります。
これらはコンテナ品質管理・点検費用として運送全体を通してコンテナの管理にかかる費用です。
CIC(Container Imbalance Charge)
日中航路では輸出入量の差が大きいため、輸入で使用した空のコンテナが日本には
集まりやすく逆に中国では不足するという不均衡(インバランス)が起きています。
そのため中国側のコンテナ不足対策として発生している費用です。
SYS (System Charge/システムチャージ)
日中航路で発生する中国側の輸出者が支払いをしないため日本側の輸入者が負担する費用です。
場合によっては、一度輸出者に金額負担について交渉をした場合がいい場合もあります。
AFR(Advance Filing Rules)(24時間ルール)
9.11の後、テロ対策のため国際的な物流セキュリティを強化するために貨物の積み荷目録を
出港の24時間前までにを提出することを義務付けたことに対して発生する費用です。
アメリカ税関で適用されたものは、AMS (Automated Manifest System)と呼ばれます。
2020年11月20日
植物検疫とは、有害な病害虫の侵入・まん延を防止するために、
輸出入の際に、病害虫が貨物に付着していないか検査で確認をとることです。
検疫対象は、種苗、木材、青果物、穀類、昆虫や微生物など多岐にわたりますので、
輸出入を検討されている方は、該当貨物か要確認です!
先日、弊社でも輸入で植物検疫の申請を行う機会がありました。
令和2年8月5日に施行された植物防疫法の改正によって、
輸出国政府機関が発行する検査証明書(Phytosanitary Certificate)
の原本提出が原則必要となっています。
原本提出が免除される貨物もありますので、下記URLをご参照ください。
植物防疫所のリンクはこちら☟
「検査証明書の添付が免除される植物の見直しについて」で検索
なお、輸出国において検査証明書を発給する体制を準備するために、
3年間の移行期間が設けられています。
検査証明書を発行する際は、
検査証明書原本を申請・発給(輸出国にて)
↓
国際便で輸入地に送付
↓
輸入国の植物防疫所に提出
というように、かなり時間を要します。
移行期間のうちにスムーズに入手できるような体制を準備しておきたいですね。
貨物によっては、さらに食品検疫も必要になります。
弊社でお手伝いできますので、輸出入手続きでお悩みの方、
お気軽にご連絡ください(^^)/